「2050ゼロカーボンシティ」への挑戦
近年、地球温暖化を起因とする気候変動は、世界中の人々や生態系に影響を与える深刻な問題となっており、世界各国における地球温暖化抑制に対する社会の意識や関心が高まる中で、脱炭素社会に向けた動きが活発化しています。
2015年に合意されたパリ協定では、「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2度より十分低く保つとともに、1.5度に抑える努力を追及すること」とされ、また、2018年に公表されたIPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)の特別報告書においては、「気温上昇を2度よりリスクの低い1.5度に抑えるためには、2050年までに二酸化炭素の実質排出量をゼロにすることが必要」とされています。
我が国では、2020年10月26日に内閣総理大臣所信表明で2050年までにカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことが宣言されました。
本市においても、地球温暖化対策の一つとして、2008年にCCS(二酸化炭素回収・貯留技術)に関する地質調査が開始され、2010年に「苫小牧CCS促進協議会」を設立、2012年に苫小牧地点での実証試験が決定し、2016年4月から2019年11月にかけてCO2(二酸化炭素)圧入量30万tを達成しております。また、二酸化炭素を資源として再利用するカーボンリサイクルの取り組みが、新たに開始されたところでもあります。
本市としては、これまでの経緯を踏まえ、地球温暖化対策の更なる推進に向けた決意を示し、持続可能な快適都市の実現と、豊かな自然と調和した環境を次世代の子どもたちに引き継いでいくため、市民や地域、事業者の皆さまと一体となって連携・協働しながら、2050年までに二酸化炭素の実質排出量ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」へ挑戦することを宣言いたします。
令和3年(2021年)8月24日
苫小牧市長 岩倉 博文
宣言書(1.29 MB)